ドラマCDミニ私評

最初に言っておきます。
正直な所、全体的に音響技術(音質設定、効果音、各種エコー等)には些か難あり………。
「化石の海」「妖星(前編)」の2作が技術的に一番良質です。

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「王都妖奇譚」

その壱「緋の祭文」、その貳「琥珀の迷境」がベースです。
キャスティングの第一印象は

あくまで第一印象ですので、どうしてもアヤをつけるような感想になってしまいました、ごめんなさい。
おそらく晴明の「可も不可もなし」というのは、あまりにイメージそのまますぎて、ごくごく自然にすんなり受け入れてしまったからではないかと思います。
結界に晴明を呪縛して嬉しそうに迫る影連の声をヘッドホンで聞けたあなたはすごい。私はうっかりそれをやり、半死半生の目に遭いました(笑)。
1作目という事で後の3作に比べれば演技が硬い気もしますがそれは十分許容範囲内。ジャケットイラストも華麗♪

「王都妖奇譚〜化石の海〜」

王都拾遺「化石の海」のドラマ化。
子供時代の晴明はちとやかましい(^^;)のでご注意下さい。
良源(大塚明夫)は「良源さ…どの」「………ん?」という「間」の演技が最高です♪
話のヤマ場、影連が平将門(?)の怨念に狂わされる場面はちょっ…と影連の「弱さ」が露骨に出過ぎているように感じます。
しかしラストの「お前と私、そして都の運命を変えたくば… ──私を殺せ、晴明…」はCDオリジナルだったのが原作に回想として出てしまった名台詞、第1作で影連の声にもんどりうって苦しんだ私でさえ感動した場面です。『王都』ファンでまだ聴いていない人は是非聴いてみて下さい。
ジャケットイラストは切なくて美しいです。

「王都妖奇譚〜妖星(前編)〜」

その拾壱「妖星」がベース。
第1作で「シブすぎ」た山寺将之、若返って再登場。晴&将友情マンザイ(笑)は微笑ましいです。ケガの上を殴る晴明が涼やかでもう(笑)。
後半は一気に重い展開になりまして、将之の「晴明は、お前とは違う!」が泣ける程カッコいい。
晴明が呆然とした声で「迎えに来たぞ…」という場面は映像が目に浮かぶハズ。
ところでジャケットの血まみれ将之に見愡れた私って変態ですか?

「王都妖奇譚〜妖星(後編)〜」

その拾弐「無明長夜」、その拾参「魂風」のドラマ化。
蘇生術という場面がある以上、ジャケットにはもちろん『金烏玉兎集』が描きこまれています。
(それに気付いた時は思わず「おおっ!」と声を上げてしまいました)
「妖星(前編)」の1ヶ月後の発売だったためか技術的なアラが各所にありますが、そんな事よりも晴明の絶望を見事に表現した井上さんの演技が素晴らしいです。個人的には「そんなに憎んでほしければ憎んでやる!消し去ってやる…!」の方がお勧め(笑)ですが。
それにしても塩沢影連、本当に嬉しそうに晴明をいじめるよなぁ…(笑)。


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