『「王都」考察集・弐』企画トーク

1996 年3/23発行の『王都考察集・弐』のトーク企画「私の選ぶ、これぞ名言」にて私が書いたトークのカット。
似せるのを諦めたつもりが、まだ未練が残っていたようで。

以下、トーク全文(修正なし)


企画した本人が言うのも何ですけど、今回のテーマ、真面目にとらえるとカットをギャグにして逃げる事ができないは、文は恥ずかしくなるは(汗)。で、字を小さくすれば読む人はいなーい(ハズ)。

さて、昴流が「これはっ!」ともう科白はいくつかありますけどやはり筆頭はその拾弐「無明長夜」の『皆身勝手ですわ(中略)もっともらしい理由はあっても結局のところ…』という千早ちゃんの科白。やっぱり人間、自分のためにしか生きられない(c 東京BABYLON)んですよ。…でも云っていい?「無明長夜」を境に晴明サマの性格が変わったと思う(汗)。

ああ、だからね(汗)、千早ちゃんのこの科白で、保憲さんのした事とか、千早ちゃん自身のした事から『安っぽい正義』が消えたと思うんですよ。あの科白がなかったら、ひどく白々しく見えただろうな。皆が皆 晴明や周りの事を思っての行動が。
邪推させて頂くと、あのシーンはけっこう「ニヤリ」です。いや、千早ちゃん、晴明の事気にかけてるのかな、と。「氷の縛鎖」なんかモロにね。もちろんイチオシは将之v千早。かわいいカップルじゃないですかv実現する可能性は殆ど0だけど…。

もう1つ「これぞ」てのが、その弐拾四「狂風」の『今更改心なんかされちゃ良心が痛むじゃないか?だから滅す、影連どのが憎む事に疲れ果てる前に私は滅せる!』という晴明の科白。
「化石の海」シリーズ読んだ今となっては早く滅してあげて下さい、という思いばかりです。
要するに影連も大義名分なしには生きていけなかったんですね。欲しい物を欲しいと言えない辺り、すごく弱い。
生きていれば生き方を変えられるから、晴明は滅びに手を貸せずに影連と決別した訳だけど、既に道を変えられない(変えれば存在理由がなくなる)身に影連がなってしまった以上、まして死がない以上、晴明ができる事は影連を消滅させる事で眠らせてやる事だけなんですよね。その存在を「影連」で終わらせるには転生じゃだめなわけです。
…云い変えると「影連」として消滅させるのって(表現悪いけど)永久に自分の中に彼を留めておく事になるような。…表現が変だ(汗)。

ああもう(怒)言いたい事が全然表現できねぇ(汗)。


これだけの長文をB5サイズの縦半分につめこんだ理由は「字を小さくすれば読む人はいない」と画策したからだったのでした。

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