要は晴明の愛を求めていた寂しい人。最期の笑みは綺麗だった…。
(CD版キャスト:塩沢兼人・緑川光・江森浩子・南民恵 / TV版キャスト:陣内孝則)
気付いた事がある。その貳「琥珀の迷境」からその参拾壱「蜃楼都市」に至るまでの間に(特に「妖光の帳」の頃)確実に妖艶(感覚的に「妖」は強調文字)になっていたのは何故?
鬼になるとアヤしい色気が増すのか?それともファンサービスか!?(おいおい)
特にしょっちゅう鎖骨を覗かせてくれた辺りが……。
でもね、影連の色気って、笛を奏でてる時のあの唇にあると思うの♪(笑)
氷月によると、影連は転生のための魂の活力を力の源としていたらしい。
その活力を使い果たしてしまったら魂ごと消滅してしまうそうだが(そして実際そうだったワケだが)…そう考えると人の魂とはしぶとい物である。西洋には200年ほど頑張っている幽霊もいるそうだが、ただ「出る」のと呪力を使いまくって5(6?)年てのとでは勝手が違うだろ(++;)。
美形の意地。5(6?)年前に崖から落ちて果てたにも関わらず、彼の遺骸は腐敗はおろかキズ1つついちゃいねぇ。
アレは絶対修復したな。自分を前にして自分に呪をかける影連…考えるとちょっとマヌケかも…。
第2巻「余談」で「(服装は)この人も大ウソ」と書かれていたが、能衣裳の水衣というのが彼の服装にそっくりなのだ。説明図がいらないほど(強いて違いを挙げるなら水衣は脇の裾に切れ目がある)。「琥珀の迷境」で般若の面を手にしたカットがあったが…そうか…能衣裳か…確かに平安時代にはないな。
拾遺「化石の海」その弐〜完結編の服装は水干(藤哉が着ているアレ)の前身を内側に折って、結紐を脇から出して結んだもの。笛も含めて、雅や服装においては晴明より1枚上手だったのか?そういえば橘氏には歌人が多かったらしいしな。やはり上流貴族(敏達天皇に遡る)の血は争えない、か…(将之?アレは特例)。
「烏は百度洗っても鷺にはならぬ」という諺と「鷺は洗わねどもその色白し」という諺は同じ意味である。
すなわち「生まれついてのものは変えられない」……なるほどね。でもどうしても「影連はどうあがいても人気で晴明に勝てない(晴明は特にサービスしなくても女性ファンがついて来る)」の意に思えるんだよな、この諺。
「なんたらと煙は高い所に登りたがる」………いえ、別に。